年内にも発売されるセックスロボット、英研究者が禁止を呼びかけ
ニューズウィーク日本版 / 2015年9月18日 17時0分
映画『エクス・マキナ』
よく知られるように、セックスロボットのアイデア自体はSF作品でたびたび使われていて、映画ではスタンリー・キューブリック原案、スティーヴン・スピルバーグ監督の『A.I.』でジュード・ロウがセックスロボット役を演じていたし、英国で今年1月に公開された『エクス・マキナ』(日本公開は未定)にも、高度なAIヒューマノイドが担うセックスロボット的側面にかかわる描写がある。一方で、ラブドールが人間のパートナーとして描かれた映画も、ライアン・ゴズリング主演の『ラースと、その彼女』、是枝裕和監督の『空気人形』などが思い浮かぶ。
創作物の世界ではすでに馴染みのあるセックスロボット(あるいは、パートナーとしてのラブドール)だが、いよいよ現実の製品として市販化されるとなると、公共の場での性的な話題を欧米以上に避けがちな日本でも、そろそろ本格的に議論すべき時期が来ているのかなと思う。倫理的な観点からの検討のほかにも、セックスロボットの普及が未婚率の増加と少子化に拍車をかけることがないよう、何らかの対策が必要になるのかもしれない。
[執筆者]
高森郁哉
米国遊学と海外出張の経験から英日翻訳者に。ITニュースサイトでのコラム執筆を機にライター業も。主な関心対象は映画、音楽、環境、エネルギー。
高森郁哉(翻訳者、ライター)
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