1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 映画

【図解】そもそもお金持ちって?

ニューズウィーク日本版 / 2015年9月18日 19時2分

 実は、世の中のほとんどの人が、お金持ちのことをよく理解していない。最大の間違いが、

・「毎年の収入が多いこと」
・「資産をたくさん持っていること」
・「社会的地位が高いこと」

 を混同していることだ。

 フェラーリに乗っているちょいワル風のオヤジは、年収は高額かもしれないが、その裏には多額の借金があるかもしれない。一方、代々の土地持ち一家は、資産の額は莫大であっても、年収は普通のサラリーマンと変わらないかもしれない。では、フェラーリオヤジと土地持ち一家では、どちらがお金持ちだろうか?  答えは、どちらもお金持ちである。ただし重要なことは、フェラーリオヤジは資産家ではないが、土地持ち一家は資産家だということ。少し難しい話をすると、フローとストックの違いなのだ(このあたりは追って説明する)。

 つまり、フロー(毎年の収入)が極めて大きい人、もしくはストック(持っている資産)が極めて大きい人のことを、世の中ではお金持ちと呼んでいる。だから、例にあげた2人はどちらもお金持ちだ。

 一方、収入や資産が多いことと、会社での地位は必ずしも一致するわけではない。大企業の部長や役員であっても、日本企業の場合、1年間の収入は大した額ではない。大企業のお偉いさんは、社会的な地位が高いことは間違いないが、お金持ちなのかどうかは、それだけでは判断できないのだ。



 わかりやすい例が、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング会長兼社長の柳井正氏と、日本マクドナルド元会長の原田泳幸氏だ。2人の最大の違いは、柳井氏はハンパではない資産家であるということ。ファーストリテイリングは柳井氏自身がオーナーとなっており、株式の2割強を保有している。資産総額は1兆円を超える。柳井氏の役員報酬は億を超えているだろうが、株の配当だけで数十億円の収入があることを考えると、給料などタダ同然だ。

 これに対して日本マクドナルドは、原田氏がオーナーだったわけではない。原田氏の年俸も庶民から見たらすごい額ではあったが、柳井氏と比べると、特別お金持ちというわけではない。原田氏は高給で雇われるプロの経営者なのだ。

 さらに状況を複雑にしているのが、いわゆる社会的なステータスだ。日本の一般的な上場企業の社長の年収は、数千万円が標準的。たしかに庶民から見たらお金持ちだが、ちょっと前まではふつうの給料だったことを考えれば、彼らの生活は庶民と何も変わらない。

 三者の生活レベルは、あまりにもかけ離れている。だが社会的地位という意味では、皆同じなのである。

「年収」「資産」「社会的地位」に注目して考える

 お金持ちと思える人に出会ったら、年収が高い人なのか、資産を持っている人なのか、地位が高いだけでお金は持っていないのか、このあたりに注意を払ってみると、いろいろなことがわかってくるはずである。

※第2回:【図解】あの人はお金持ちなのに、なぜ貧乏そうなのか? はこちら

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください