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【図解】土地を持っているお金持ちと、お金を持っているお金持ち

ニューズウィーク日本版 / 2015年9月24日 19時0分

 ビリオネア(富豪)になりたかったら、まずはその実像を知るべし――。そうして彼らと同じように考え行動することが、自らもお金持ちになる近道だと、評論家であり、億単位の資産を運用する個人投資家でもある加谷珪一氏は言う。

 住む場所から友達の選び方、移動手段、見栄の張り方まで、加谷氏は著書『お金持ちの教科書』と『図解 お金持ちの教科書』(ともにCCCメディアハウス)で、お金持ちの実像を明らかにしている。

 ここでは『図解 お金持ちの教科書』の「第1章 お金持ちってどんな人?」から一部を抜粋し、6回に分けて掲載する。今回がシリーズ第3回。金融資産のメリットとデメリットや、転落しにくいお金持ちの特徴を知っておこう。

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『お金持ちの教科書』
 加谷珪一 著
 CCCメディアハウス




『図解 お金持ちの教科書』
 加谷珪一 著
 CCCメディアハウス



※第1回:【図解】そもそもお金持ちって? はこちら
※第2回:【図解】あの人はお金持ちなのに、なぜ貧乏そうなのか? はこちら

◇ ◇ ◇

 諸外国のお金持ちは、金額が同じでもその内容は大きく異なっている。資産のかなりの割合が金融資産で占められているのだ。金融資産は土地に比べて自由に運用することができるので、お金でお金を生み出すことができる。

 たとえば1億円の資産がすべて金融資産であれば、3%の利回りで300万円もの年間収入となる。5%で回れば500万円である。本業からの収入に加えて300万円がプラスされるのだ。5年経てば1500万円である。諸外国のお金持ちは、こうしてどんどん資産を増やしていく。

 一方、自宅の土地しか資産のない、日本の見かけ上のお金持ちは資産が増えることはない。もっとも金融資産を多く持っていると、使い道の自由度が大きいだけに、お金を使い切ってしまうのも早い。特に浮き沈みが激しい事業でお金持ちになった人は、あっという間に事業がダメになり、無一文に戻ってしまうことも多い。

 一方でなかなか転落しないお金持ちもいる。何が違うのだろうか?



ストックとフローに注目しよう

 すぐ転落するお金持ちに共通した項目は「フロー」でお金持ちになっていることである。フローとは、経済学の用語で毎年出入りするお金のこと。これに対して「ストック」は、その結果として貯まったお金のことを指す。

 フローでお金持ちになるということは、物やサービスを売って利益を出し、その利益が大きくなることを意味している。単純に考えれば、年収がどんどん上がり5000万円や1億円になったと考えればよい。フローでの儲けは手っ取り早いが、ヒットしていた物やサービスが売れなくなれば、すぐに収入が減ってしまう。減った収入で支出をカバーできなければ即破産である。

 これに対してストックで儲けている人は寿命が長い。不動産を運用したり、自分が経営する会社を上場させたりといった具合に、自分が持つ資産が値上がりすることで資産の規模を大きくしている人たちである。

 ストックも経済状況を反映するので、未来永劫価値が持続するわけではない。リーマンショックのように一夜にして資産価格が暴落することもあるが、基本的には一度まとまった資産ができれば、そう簡単になくなることはない。ストックをベースに事業を行っているお金持ちは、転落するにしてもゆっくりとしたペースで転落していく。

 以上から考えると、基本的にフローで稼いでいて、流行り廃りが激しく、資産に転換できない(自分自身が商品など)といった条件を満たしてしまうと、転落する確率が高くなる。この条件をすべて満たす典型例といえば、芸能人である。

※第4回:【図解】タワマンに住む人はお金持ちではない? はこちら

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