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1日だけ開店のポップアップレストラン、全米に増殖中

ニューズウィーク日本版 / 2015年11月7日 11時5分

 コピーできない1回きりの体験は、大いなる価値になりえる。SamplingLabは、単にサンプルを提供するお店ではなく、世に出る前の商品を無料で体感できるエンターテイメント小売店と紹介した(関連記事:試食・試飲・試供品だけのための実店舗という新概念)。

 さて、「Dinner Lab」(クリックすると、サイトに繋がります)は、今や全米30都市以上に広がるポップアップレストラン。1回につき24時間、つまり1日だけオープンするレストランだ。毎回、腕に自信のある名のあるシェフが、入れ代わり立ち代わり美味しいディナーメニューを提案してくれる。

 こちらは会員制のモデルであり、地域によっては百数十ドルの年会費を払う。例えば、ニューヨークやサンフランシスコは175ドル/年、ピッツバーグやフィフラデルフィアは125ドル/年である。

 そして、食事のある日の開催情報がメールで届く。その食事に参加したい場合は、別途チケットを購入する。当日の食事では、これまでにない新たな食体験を得られるのはもちろん、同じくテーブルを囲む参加者との会話も楽しめる。そこに新たなつながりが生まれることも、1つの重要なオプションだ。




 このコンセプトは、一見なんでもないように見えるかもしれない。しかし取引コストが下がっていく社会の中、また、あらゆる物事がモジュール化する世界の中で、このような取り組みが行いやすくなっている。

 つまり、あらゆるコストが急角度に低減するにつけ、このコンセプトが全く違った色合いを見せ始めている。結果「ポップアップ」の概念は、現代のビジネスにおいてなくてはならないコンセプトへと進化を遂げようとしているのだ。

 たった24時間の間にしか体験できない"感動の魅惑"は、きっと人々を惹き付け続けるに違いない。

※当記事はSocial Design Newsの提供記事です




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