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中台トップ会談の結果――台湾国民は大陸を選ぶのか日米を選ぶのか?

ニューズウィーク日本版 / 2015年11月9日 16時15分

 かつて自国の利益のために台湾(中華民国)を捨て大陸(中華人民共和国)を選んで国連に加盟させたアメリカは、今度は台頭する大陸・北京政府を抑え込もうと、あの手この手を使っている。

 もし中台蜜月が実現すれば、日本は現在の南シナ海どころではないシーレーンに関する大きな影響を受けることになる。

 筆者が最近、台湾の若者に対して行った意識調査では、「最も好きな国は日本」で、「最も嫌いな国は大陸(北京政府)」だった。民進党を支援している層は、親日だ。親米以上に親日だ。アメリカは1971年に「中華民国」を見捨てたのだから、その意味で反感を持っている若者は少なくない。

 今般の中台トップ会談の意味と、それがもたらす影響は、東アジア情勢の分岐点の一つであるということもできる。日米、特に日本を選ぶか否かの分岐点でもあるということだ。これは日本企業のチャンスとも関係してくる。来年の総統選まで、目が離せない。

[執筆者]
遠藤 誉

1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会科学研究所客員研究員・教授などを歴任。『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』など著書多数。近著に『毛沢東 日本軍と共謀した男』

※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。

遠藤 誉(東京福祉大学国際交流センター長)


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