イスラム過激派に誘拐された女性ジャーナリストの壮絶な話
ニューズウィーク日本版 / 2015年11月17日 16時5分
おそらく、そのすべてなのだろう。が、先に触れたとおり、私は彼女の"動機"に共感できないのだ。これらの結果は無計画な行動が"たまたま"生み出したものであり、少なくとも賞賛すべきものではない気がしてならない。
2004年に、「自分探し」のためイラクに入った日本人の若者が拘束されるという事件があった。あのときは無軌道な行動に非難が集中し、「自己責任」という言葉は流行語にもなった。読み終えたとき、思い出してしまったのはそのことだ。
奇しくもこの原稿を書いているのは、パリでISによる大規模テロが発生した数日後である。もちろん、あのテロと本書に描かれているイスラム武装グループに関連性はない。しかし、時期が時期だけになおさら、いろいろなことを考えてしまったのだ。さて、みなさんはどう感じるだろう?
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『人質460日
――なぜ生きることを諦めなかったのか』
アマンダ・リンドハウト、サラ・コーベット 著
鈴木彩織 訳
亜紀書房
<この執筆者の過去の人気記事>
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印南敦史(書評家、ライター)
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