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これまでと違う「アメリカ留学ブーム」が始まっている

ニューズウィーク日本版 / 2015年12月24日 21時40分

 文部科学省の調査によれば、日本から海外への留学者数は2004年をピークに毎年減っている。それでも今、新しいタイプのアメリカ留学ブームが起きていると、本誌ウェブコラム「プリンストン発 日本/アメリカ 新時代」でお馴染みの在米ジャーナリスト、冷泉彰彦氏は言う。一体どういうことなのか。

 これまで主流だった「語学留学」や「大学院留学」とは違う。グローバル化の潮流を背景に、日本の優秀な高校生が「アイビーリーグ」の8校をはじめとするアメリカの一流大学を志望する、全く新しい動きが起こっているのだ。実際、予備校が海外進学を目指す高校生向けのコースを設置したり、国内の一流大学と併願していた海外の大学を選ぶ学生が少数ながら出てきたりしているという。

 実は冷泉氏は、1997年以来、ニュージャージー州にあるプリンストン日本語学校高等部で進路指導にあたってきた。プリンストンやコロンビア、カーネギー・メロンなど多くの名門大学に高校生を送り出してきた経験をもとに、『アイビーリーグの入り方――アメリカ大学入試の知られざる実態と名門大学の合格基準』(CCCメディアハウス)を上梓した冷泉氏。アメリカの高等教育の仕組みから、秘密のベールに包まれた「アイビーリーグ入試」の実態、厳選した名門大学30校のデータまでを1冊にまとめている。

 ここでは、本書の「Chapter 1 志望校をどうやって選ぶのか?」から一部を抜粋し、3回に分けて掲載する。そもそも「名門大学」とはどの大学を指すのだろうか。

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『アイビーリーグの入り方
 ――アメリカ大学入試の知られざる実態と名門大学の合格基準』
 冷泉彰彦 著
 CCCメディアハウス


◇ ◇ ◇

名門イコール「アイビーリーグ」ではない

 志望校選びについて考える前に、アメリカの大学に関してはどのような「カテゴリ分け」ができるかを整理しておきましょう。

 まず、トップクラスのいわゆる名門大学ですが、「格」として、その頂点に存在するのが「アイビーリーグ(Ivy League)」であると言われています。「リーグ」というのは「連盟」という意味であり、実際に連盟組織があってプリンストンに本部が設置されています。東海岸の歴史の古い伝統校による連盟として存在しており、参加校は8校です。

 この8校の中では、世界的にはハーバードが有名であり、これにプリンストン、イェール(Yale)が続いている、そんなイメージが出来上がっています。

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