竹田圭吾氏の原点――天の邪鬼な魂よ、永遠なれ
ニューズウィーク日本版 / 2016年1月15日 13時28分
今にして思えば、それで彼の言動が腑に落ちるところがある。会議などをしていても時折、彼の「天の邪鬼」のような発言に驚くことがあったからだ(本人はへそ曲がりと言っていたと聞いた)。たしかに、この世の中で一方に議論が傾くのは健全ではないと思う。だから敢えて、少数派に与するということも必要だ。竹田さんはそう考えていたのだろうと推測する。
病気と闘いながら、ジャーナリストとして自分の見方をまとまった形で世に問おうとしていたという話も聞いた。それがかなわぬままに世を去らねばならなかったことがとても悔しいだろう。ただ竹田さんは今頃つぶやいているかもしれない。「どうであれ、あまり決めつけないでほしい」
[筆者]
藤田正美
1948年生まれ。東京大学経済学部卒業。週刊東洋経済で14年にわたり記者・編集者の経験を積み、1985年よりニューズウィーク日本版の創刊に従事。1995年より2000年にかけて同誌編集長。2004年からはフリージャーナリストとして活動。東京大学政策ビジョン研究センター特任研究員。
藤田正美(本誌元編集長)
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