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「世間知らず」の日本の教師に進路指導ができるのか

ニューズウィーク日本版 / 2016年1月19日 16時0分

 日本では、学校とそれ以外の社会の間に深い溝ができている。アメリカの哲学者デューイの言葉を借りれば、学校が「陸の孤島」になっている。

 こうした現状は、変えていくべきだろう。最近、生徒の職場体験学習やインターンシップを実施したり、地域住民の意向を学校運営に反映させたり(学校運営協議会制度)する取り組みが進んでいるが、教員採用の門戸を社会人にもっと開放するべきではないだろうか。

 社会人経験のある教員とそうでない教員をくらべると、職業への満足度や、職務上の有能観(授業をうまく進められているかといった自己評価)は前者のほうが高い、という調査結果が出ている。進路指導や職業指導といった分野でのパフォーマンスの差はかなり大きいのではないかと推測される。そういった実務上の比較研究も、今後の重要な課題になるだろう。

<資料:OECD『国際教員指導環境調査(TALIS 2013)』>

≪筆者の過去の記事一覧はこちら≫

舞田敏彦(武蔵野大学講師)


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