プーチンはなせ破滅的外交に走るのか
ニューズウィーク日本版 / 2016年2月12日 20時43分
ロシアの政治家は、政策目標や特定の軍事目標を達成することによってではなく、紛争によって繁栄する(ちょうど、典型的なロシアの高級官僚が、歳入よりも歳出で栄えるのと同じように)。ロシアの標的は、動く標的なのだ。
プーチンがシリアのラッカではなくホムスに狙いを定めたとしても、ルーブルを20%ではなく60%引き下げたとしても、ロシア国内で大統領を非難する者はいないだろう。政権が機能している限りは。
政権を安定的に支配している限り、プーチンは常に正しい。そして、支配できなくなったとたんに、プーチンの正しさはあらゆる意味で否定される。プーチン自身、このように考えているに違いない。そうでなければ彼は、あれほど死に物狂いで操縦桿を引き、絶えず方向転換したりはしていないはずだ。
(この記事における見解は、すべて筆者個人のものである)
Maxim Trudolyubov is a senior fellow at the Kennan Institute of the Woodrow Wilson Center and editor at large of Vedomosti, an independent Russian daily. Read the original article.
The opinions expressed here are solely those of the author.
マクシム・トルボビューボフ(米ウッドロー・ウィルソン・センター/ケナン研究所上級研究員)
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