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北朝鮮ミサイル発射に中国はどう対処するのか?

ニューズウィーク日本版 / 2016年3月21日 22時20分

 同様のことを、今度は北朝鮮をターゲットとして断行し、東アジアを第二の中東にしてほしくない。自分たち(アメリカ)は遥か遠くにいて安全かもしれないが、中国にとっては「玄関先」だ。人の家の玄関先で、わざわざ混乱を起こすことをすべきではない。

 アメリカにこそ、国連安保理決議を遵守すべきだと、われわれは言いたい。そうでなければ、問題の解決どころか、取り返しのつかない事態が待っている。

日中外相電話会談→日中外相会談→日中首脳会談への道

 中国政府関係者は語気荒く続けた。

――それも緊急に動かないと、「あの若造(北朝鮮)」が何をやるか分からない。だからこそ王毅外相は岸田外相との電話会談に応じたのであり、電話会談に応じたということは実際に会って会談する中日外相会談を用意しているということの、何よりの表れだ。

 中日外相会談の次には何があると思うか。

 それは言うまでもなく、中日首脳会談だ。

 ここまでが、中国政府関係者を取材した結果、得た情報である。

 中国政府としては言えない「個人の見解」を、個人的に述べたものと思うが、それは中国の本音でもあろうと感じた。

 これをさらにどのように解釈し位置づけるのかに関しては、長くなり過ぎるので、ここで留める。あとは読者のご判断にお任せしたい。


[執筆者]
遠藤 誉

1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会科学研究所客員研究員・教授などを歴任。『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』など著書多数。近著に『毛沢東 日本軍と共謀した男』(新潮新書)

※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。

≪この筆者の記事一覧はこちら≫

遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)


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