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世界の3人に1人は天の川を見られない

ニューズウィーク日本版 / 2016年7月13日 17時0分

 ドイツだけでなく、近年は一部のアメリカの都市も光害対策に乗り出している。カリフォルニア州のデービス市は14年、街灯に用いるLEDライトを控えめな明るさのものに代えた。夜間に街が明る過ぎるという苦情が寄せられたからだ。

【参考記事】サイボーグ「エイ」が生物と機械の境界を越える

 人工光で夜が明るいことの弊害は、天の川が見られないことだけではない。歩道や公園などを人工光で明るく照らせば、周囲の動物や植物、人間に悪影響が及ぶ。ある研究によると、人工光は夜行性の動物や爬虫類のホルモンレベルと繁殖行動に影響を及ぼす。町が明るいと、野鳥の渡りのルートが乱れる場合もあるという。

 野生動物を光害から守るためには、世界中の政府と市民が光に対する考え方を変えなくてはならない。

「20世紀を通して人工の光が増え続けてきた」と、キバは言う。「私の願いは、都市がこの問題をもっと真剣に考えて、照明の在り方を変えること。明るい照明が好ましいとは限らないと知ってほしい」

[2016.7.12号掲載]
リー・スン


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