トランプ夫人が初の政治演説、夫のイメージ改善図るが
ニューズウィーク日本版 / 2016年7月19日 19時49分
米大統領選で共和党の候補に指名されるドナルド・トランプ氏の妻であるメラニア夫人が18日、当地で開幕した共和党大会で初の政治演説を行った。夫人はトランプ氏について、才能と思いやりがある不屈の指導者だと表現し、大統領に当選すれば、国家を分断するどころか団結させるだろうと述べた。スロベニア生まれの宝石デザイナーで、元モデルでもある同夫人は、夫から短く紹介された後に登壇。「私はドナルドと18年連れ添っている。最初に出会ってからずっと、彼の愛国心を知っている。必要なときは断固たる姿勢を見せるが、親切で公平で思いやりのある人」と語った。さらに「ドナルドは、すべての米国人の繁栄を望んでいる」と述べた。トランプ氏は、イスラム教徒の入国禁止や未登録の移民数百万人の国外追放などの政策を打ち出し、偏見に満ちた無神経な人物と批判されることが多い。夫人の発言はこうしたイメージの払しょくを図ったとみられている。トランプ氏はまた、女性や政敵、ジャーナリストらへの侮辱的な発言でも批判を浴びている。ただ、15分近くにおよんだ演説の中で、家族の価値に言及した部分が、2008年にミシェル・オバマ大統領夫人が民主党大会で行った演説に非常に似ているとの指摘が出ている。トランプ氏陣営のコミュニケーション・アドバイザーは、演説は成功だったとしたが、メラニア夫人のスピーチライターがどこかから借用した言葉を誤って挿入した可能性があると指摘した。同アドバイザーは「メラニア夫人の美しい演説を原稿にした際、彼女のチームのライター達が彼女の人生に関するインスピレーションについてノートを取ったが、彼女自身の考えを反映していると思われる言葉を断片的に挿入した」とするコメントを発表した。[クリーブランド 18日 ロイター]
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