連続テロから5年 復讐という選択肢を拒むノルウェー 遺族や生存者が当時の悲惨なSMSを公開
ニューズウィーク日本版 / 2016年7月21日 16時35分
青年部たちは普段もテレビや新聞で頻繁に取り上げられるため、国民の間でも愛着が深い。ノルウェーでは、政治活動に積極的な若者は好意的に受け止められる。だからこそ、国の未来を担う青年部の若者が残酷に殺害されたことは、国民にとって大きなショックだった。
テロ後、若者と民主主義の攻撃だとして、各政党への党員申し込みは急増した。ブレイビクの思惑は外れ、政治活動に積極的な若者たちはさらに増えた。「ブレイビクが否定した今のノルウェーを、私たちは維持する。ノルウェーは変わらない。憎しみの道を辿らず、憎しみには負けない。憎悪や差別感情を拡散させないために、後世に歴史を伝えなければいけない」。この思いを支えにし、ノルウェーでのテロ議論や憎悪や差別との闘いは、これからも続いていく。Photo&Text: Asaki Abumi
[執筆者]
[執筆者]
鐙麻樹(ノルウェー在住 ジャーナリスト&写真家)
オスロ在住ジャーナリスト、フォトグラファー。上智大学フランス語学科08年卒業。オスロ大学でメディア学学士号、同大学大学院でメディア学修士号修得(副専攻:ジェンダー平等学)。日本のメディア向けに取材、撮影、執筆を行う。ノルウェー政治・選挙、若者の政治参加、観光、文化、暮らしなどの情報を数々の媒体に寄稿。オーストラリア、フランスにも滞在経歴があり、英語、フランス語、ノルウェー語、スウェーデン語、デンマーク語で取材をこなす。海外ニュース翻訳・リサーチ、通訳業務など幅広く活動。『ことりっぷ海外版 北欧』オスロ担当、「地球の歩き方 オスロ特派員ブログ」、「All Aboutノルウェーガイド」でも連載中。記事および写真についてのお問い合わせはこちらへ
鐙麻樹(ノルウェー在住ジャーナリスト&写真家)
この記事に関連するニュース
-
【イタすぎるセレブ達・番外編】ノルウェー王室メッテ=マリット王太子妃の連れ子(27)、性的暴行容疑で逮捕される
TechinsightJapan / 2024年11月20日 10時59分
-
ノルウェー皇太子妃の連れ子、性的暴行容疑で逮捕
AFPBB News / 2024年11月20日 10時55分
-
ノーベル平和賞受賞決定から1か月 授賞式にのぞむ被爆者や若者の思い
広島テレビ ニュース / 2024年11月11日 23時44分
-
【海外発!Breaking News】母親に抱かれた2歳児の顔を殴る女、監視カメラの映像に怒りの声続出(豪)<動画あり>
TechinsightJapan / 2024年11月6日 14時33分
-
【海外発!Breaking News】17歳娘の殺害を依頼した母親、自ら雇った殺し屋に絞殺される(印)
TechinsightJapan / 2024年11月1日 12時55分
ランキング
-
1G7外相会合で「ロシアに武器輸出」非難に中国政府「武器を提供したことはない」と反論
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 18時41分
-
2レバノン停戦、市民に不信感も=「双方が違反する」と懸念
時事通信 / 2024年11月27日 19時55分
-
3中東、レバノン停戦を歓迎=イラン「犯罪者の処罰」訴え
時事通信 / 2024年11月27日 20時28分
-
4ソウルで記録的大雪=11月の最多積雪更新―韓国
時事通信 / 2024年11月27日 19時31分
-
5ミャンマー軍トップに逮捕状を請求 国際刑事裁判所の主任検察官「ロヒンギャの迫害に関与」
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月27日 20時47分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください