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広東烏坎(ウカン)村村長逮捕の問題点――勘違いしている日本メディア

ニューズウィーク日本版 / 2016年7月26日 16時5分



 そのため、いったい誰が村長になるかに関しては、激しい「金権関係」があるだけでなく、村特有の「親族関係」による票集めや買収など、醜い争いが各地で展開しているわけだ。その熾烈さは、「村」だからといって軽視はできない。さらに「党の指導」が入るのも常識となっている。

 今のところ、林祖恋村長が賄賂を認めたとする自供映像が流されているが、村民は強制的に言わさせられたものと、抗議しているのが現状である。

 中国に真の「民主」がやってこないのは事実だ。

 だからといって、直接選挙がこれまでなかったとする報道は間違っているので、それを指摘したのみである。

[執筆者]遠藤 誉
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会科学研究所客員研究員・教授などを歴任。『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』『チャイナ・ジャッジ 毛沢東になれなかった男』『完全解読 中国外交戦略の狙い』『中国人が選んだワースト中国人番付 やはり紅い中国は腐敗で滅ぶ』『中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす』など著書多数。近著に『毛沢東 日本軍と共謀した男』(新潮新書)



※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。

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遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)


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