アメリカの外交政策で攻守交代が起きた
ニューズウィーク日本版 / 2016年8月16日 16時0分
そんなクリントンにも、外交政策での弱みがないわけではない。国務長官時代、リビア東部のベンガジで起きた米領事館襲撃事件での不手際や、私用メール問題がそうだ。
【参考記事】ライアンやマケインも敵に回し、ますます孤立するトランプ
ただ、多くの共和党員だけでなく、国家安全保障に関わる政策決定者らにとって、こうした問題はクリントン不支持の理由にはならない。
むしろ、孤立主義を公約し、イスラム教徒を非難し、NATO加盟国に対して防衛義務を果たさないと発言するトランプに対して、共和党員は離れていくばかりだ。
トランプは政治経験がないばかりかモラルも皆無。第二次大戦後のどの大統領候補よりもアメリカの安全保障上、未曾有の脅威になるかもしれない。外交専門家からは、建国史上最悪の候補と見なされる始末だ。
ただ、中国はトランプの勝利に期待しているらしい。クリントンは国務長官時代、人権についてやかましかったからだ。中国の指導者なら、トランプにでも務まるかもしれないが。
From Foreign Policy Magazine
[2016.8. 9号掲載]
デービッド・ロスコフ(フォーリン・ポリシーグループCEO)
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