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東京五輪まであと4年、「民泊」ルールはどうする?

ニューズウィーク日本版 / 2016年9月5日 17時15分

 その点、民泊を違法状態のままにしておけば、トラブルを起こした業者、なんとなく怪しい業者だけをピンポイントで摘発し、それ以外を見て見ぬふりして、しばらく様子をうかがうなどの「柔軟な運用」も可能となる。

 民泊を公式に認めなければ、仮に何らかのトラブルが起きても、自分たちの責任ではないと切り捨てることができる。だから、民泊に対して、しっかりした基準など設けたくない。それが国や自治体の本音なのかもしれない。

 2020年に向けて、外国人観光客の受け入れ態勢は、少なくとも表向きには整っていない。このまま進めば、東京オリンピック・パラリンピックの開催には「違法状態の民泊」が不可欠といっても過言ではないだろう。

【参考記事】東京五輪まであと4年、「受動喫煙防止」ルールはどうする?

[筆者]
長嶺超輝(ながみね・まさき)
ライター。法律や裁判などについてわかりやすく書くことを得意とする。1975年、長崎生まれ。3歳から熊本で育つ。九州大学法学部卒業後、弁護士を目指すも、司法試験に7年連続で不合格を喫した。2007年に刊行し、30万部超のベストセラーとなった『裁判官の爆笑お言葉集』(幻冬舎新書)の他、著書11冊。最新刊に『東京ガールズ選挙(エレクション)――こじらせ系女子高生が生徒会長を目指したら』(ユーキャン・自由国民社)。ブログ「Theみねラル!」


長嶺超輝(ライター)


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