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理系人材が育たない日本の硬直した科学教育

ニューズウィーク日本版 / 2016年9月6日 16時0分

【参考記事】2050年の「超高齢化」日本に必要な意識改革

 AL型授業で、知識の生成過程(実験など)を生徒に経験させると原理的なものの考え方ができるようになる。グループの協働による問題解決学習は、学んだ知識の有効性を理解させるのに適している。AL型の授業は科学への関心を高め、理系職志望の生徒の増加にもつながるだろう。

 現代は、一方的な講義形式の授業であれば動画で足りる。既存の知識を得るだけなら、インターネットでも十分に可能だ。学校の授業では、参加型のアクティブ・ラーニングに重点を置く必要があるだろう。

 AL形式の授業を行うには高度な専門性が要求されるが、それこそ専門職としての教員の真価が問われる。そのために研修や自主研究の機会が確保されなければならない。AL重視の学習指導要領は、教員を専門職に脱皮させる良い機会でもある。教員を部活の顧問など各種の雑務から解放し、本分の授業に集中できるような環境の整備も求められている。

<資料:OECD「PISA 2006」>

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舞田敏彦(教育社会学者)


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