1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

先進国イタリアの大惨事は腐敗と無能による人災?

ニューズウィーク日本版 / 2016年9月9日 16時0分

 数カ月後、怒りの矛先はきちんと正しい相手に向けられているだろうか。それとも300人以上の死者を出した09年のラクイラ地震の時のように、地震予知に失敗したとして科学者たちを起訴したりするのだろうか。

【参考記事】熊本地震で発揮された電力会社の災害対応力は今後も維持できるか

 地震ばかりか浸水にも悩まされてきたイタリアにはかつて、自然の力を制御する知恵があった。常に洪水と戦ってきたベネチアでは1593年、ガリレオ・ガリレイが画期的な排水ポンプを議会で発表した。この技術はオランダとも共有された。

 こうした対策が概して、経済的な動機を持って進められた点は注目に値する。海を埋め立て、人を住まわせ、課税する。金のかかる土木工事に、欲と皮肉は付き物だ。

 私利私欲と公共の利益に折り合いをつけるためには、何をすべきなのか。ヨーロッパだけでなく、世界でも活躍したいと考えるイタリアなら知っていなければならない。今のところ、どうも怪しいが。

From Foreign Policy Magazine

[2016.9.13号掲載]
アレッシオ・コロンネリ


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください