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動き出したトランプ次期政権、「融和」か「独自色」か? - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代

ニューズウィーク日本版 / 2016年11月15日 16時20分

 ファミリーの関連では、一家のビジネス、つまり「トランプ・オーガニゼーション」というホテル・リゾートの運営会社をどうするのかが問題になっています。経済政策に関する最高指揮権も持っている大統領が、ファミリーのビジネスを続けていては利益相反になるので、子供の何人かに完全に承継してしまうか、あるいは持ち株を完全に信託化するしかないと言われていますが、この点はまだ決まっていません。

 今週17日には、安倍首相が会談を行う予定ですが、とにかく早くこの時期にというのは悪いアイディアではないと思います。新政権準備の作業にスピード感が出ている中で、日本の外交として珍しく機動的な動きなっていると言えるでしょう。

 トランプ新政権が人事も政策もできあがっていないこの時期に、堂々と胸を張って会うのは決してマイナスではありません。ただし、胆力と、瞬発力で負けては、ナメられてしまいます。日本人独特の謙遜や卑下というのは、このリアリズムの塊のような人物には通用しないと考えたほうがいいでしょう。

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