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テロの犠牲者、OECD加盟国で昨年650%増、6割の国が被害に

ニューズウィーク日本版 / 2016年11月16日 18時54分

 国際的なシンクタンクである経済平和研究所(IEP)は16日、テロによる死者が昨年、世界全体では10%減少したが、経済協力開発機構(OECD)加盟国では650%増加したとの報告書を発表した。

 IEPのグローバル・テロリズム・インデックス(GTI)によると、2015年のテロによる死者は10%減の2万9376人で、過去4年間で初めて減少した。過激派組織「イスラム国(IS)」やイスラム過激派ボコ・ハラムに対する軍事攻撃により、イラクやナイジェリアでの死者が3分の1に減少した。

 一方、ISやボコ・ハラムは近隣の諸国や地域に活動を拡大し、欧米諸国を中心にOECD加盟国での死者数が大幅に増加した。

 OECDの34の加盟国のうち21カ国で少なくとも1件のテロ攻撃が発生。最も死者数の多かったのはトルコと、昨年11月にISの戦闘員らが起こした同時多発攻撃で130人が死亡したフランスだという。

 デンマークとフランス、ドイツ、スウェーデン、トルコで、2000年以降で最多のテロによる死者数となるなど、23カ国で過去最悪のテロによる死者数を記録した。[ロンドン 16日 ロイター]Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

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