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朴大統領の人事介入から口裂け女まで 検閲だらけの韓国映画界

ニューズウィーク日本版 / 2016年11月24日 11時50分

 また、しばしば問題視されるのが韓国映画にはレーティングが緩く寛大になっているのではないかという点である。12歳以上観覧可能と15歳以上観覧可能の等級がついた場合、韓国では保護者が一緒なら12歳・15歳未満でもその映画を見ることができる。韓国映画で特に歴史物などは戦争や戦いのシーンが入っていることが多く、血しぶきが飛んだり人が豪快に刺されて殺されるシーンが映し出される。しかし、等級委員会が15歳などの等級をつけた場合は、保護者と映画館に来た幼い子供もその映画を見ることができてしまい、結果的に残酷描写を見せてしまい、公開後憤慨した子供の保護者がよくネットなどで話題にしている。

 もちろん機械が決めるわけでなく、実際に人間が映画を見て、それぞれの感覚で決定し判断を下しているため、仕方が無いとはいえ、ばらつきがあるのは事実である。様々な問題があるにせよ、料金設定などをみると初めから韓国の国内映画産業を守るという点では大きな役割を担う機関なのだろう。今後も映画界の質を高めて、ひいては良質な韓国映画を国内外に提供することを支えていく一助となるよう期待したい。

杉本あずみ


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