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ベルリン、トラック突入テロ「トラックは止まろうとしなかった」

ニューズウィーク日本版 / 2016年12月20日 15時40分

「すぐ目の前で、わたしたちがワインを買った露店が大型トラックに押しつぶされていた。わたしたちから2.5メートルほど離れた場所だったと思う。すぐそばだった」と彼女は続ける。「もし2分早く立ち上がっていたら、わたしたちは大型トラックの進路の先にいたはずだ。想像するとゾッとする」

Latest: police say #Berlin Xmas market was an attack. Fire dept. talks of several dead. Driver allegedly Polish. #breitscheidplatz pic.twitter.com/yLGp2A3cQ5— Jefferson Chase (@chaseongermany) 2016年12月19日

潰された露店


Polish transport company Ariel Zulawski confirms lost contact to driver since 16:00 en route from Warsaw to Berlin #Breitscheidplatz pic.twitter.com/1ZsbeuIjpy— Shayan ?? (@Shayanftw) 2016年12月19日

突っ込んだトラックの正面


 そのトラックは、彼女たちがワインを買った露店を「完全に破壊」したという。「幸いにも、露店のなかにいた人たちは全員、助け出された。同業者が皆で救出していた。ケガを負っていたけれど、歩ける状態で、無事だった」

また次が来るかも?

 トラック衝突のショックでまだ動揺していたものの、ラシュトンと友人はその後どうすべきかを検討した。「また次が来るのか、もう大丈夫なのか、わたしたちには何もわからなかった」

 ラシュトンは家に電話をかけて無事であることを伝えたが、家族はまだニュースを見ていなかった。その後、急いでホテルに戻る道すがら、ラシュトンと友人は十数人の負傷者のそばを通り過ぎた。負傷者たちは「出血したり、泣き叫んでいた。なかには意識がないのか、で横向きに寝かされている人もいた」

 救急車と警察の車両が猛スピードで行き交う傍らで、2人は立ち止まり、クリスマスマーケットに向かうほかの旅行者たちに対して、行かないように忠告した。

【参考記事】【ニーステロ】車が大量殺戮の凶器になるなら、人混みはどこも危ない

 トラックによる破壊をじかに目撃した彼女は、この衝突は事故ではないと強く主張する。「マーケットの両側には2本の幹線道路が走っているが、トラックが幹線道路を外れてあの小道に突入したのが事故だったとはとても考えられない。あれは事故ではない」

 ラシュトンは「九死に一生を得た」ような気がすると話しながらも、翌日以降も予定どおりベルリンで過ごすつもりだ。「もしこれがテロなら、テロリストの望みはわれわれが恐怖におののき、行動を変えることだ」とラシュトンは語る。「そのような者たちに屈しないために、このまま日常を送り続けるしかない」


ジャック・ムーア


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