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トランプ最大のアキレス腱「利益相反」問題に解決策はあるのか - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代

ニューズウィーク日本版 / 2016年12月22日 15時40分

 一つの仮説として、「持ち株が売れない」事情があるのかもしれません。どういうことかと言うと、個人経営で進めてきた中で「客観的な資産評価をするとマイナス」になる、つまり資産の整理をすると企業も個人も破産してしまうという可能性です。



 それは「トランプ・オーガニゼーション」が「実は大赤字」であるとか「債務超過が隠されている」ケース以外にもあり得ることです。例えば、トランプ氏やその家族の「経営能力」を評価してローンが組まれているので一族が経営から手を引いたら「全額弁済」という条項が入っているとか、「トランプ」ブランドそのものが無形固定資産として担保に入っているような場合は、換金して屋号を変えればイコール倒産の危険になります。

 一部のメディアでは、「トランプ・オーガニゼーション」がドイツ銀行から大型の融資を受けているという報道があります。同銀行が経営内容の総見直しを行っている現在、融資の続行が危ぶまれており、したがってそんな中では会社を売却できないという外部要因があるというのです。

【参考記事】オバマが報復表明、米大統領選でトランプを有利にした露サイバー攻撃

 また外部要因として、ワシントンDCのホテルの地主が連邦政府であるために、借り主が「公選された特別公務員の利害関係者」になった途端に、土地の賃貸借契約がキャンセルされる契約になっているらしいという報道もあります。こうした問題は、世界中に存在しているようです。

 財務長官候補や、司法長官候補を「身内」で固めたのも、この問題を乗り切るためだという説まで出ている程で、相当な難問になっているようです。

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