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飛行機での出張はVR導入でどれだけ快適になる?

ニューズウィーク日本版 / 2017年2月13日 12時49分

近未来には、VRデバイスがそんな旧式の娯楽にとって代わるだろう。個々のデバイスが、各々のパーソナルなビデオコレクションにつながり、好きなコンテンツを楽しめる。ネットフリックスのような定額制動画配信サービスを利用すれば、普段から楽しみにしている連続番組の続きを観ることも可能だ。

こうしたサービスの実現可能性と品質の保証は、航空機メーカーがどれだけ高速で接続品質のよいWi-Fi回線を民間航空機に組み込めるかにかかっている。



パワーポイントでプレゼン資料を作成したい場合は? あるいはどうしても会議に参加しなくてはならないときはどうするか。もうまもなく、VRは仮想空間を提供できるようになるはずだ。そこでは、ゲームで使われているようなアバター(分身)同士が会話している。

これは「AltSpaceVR」というスタートアップが開発中のものだ。いずれ我々は3D空間にオフィスの自分の机を、現実そのままのかたちで持つようになるかもしれない。

VRが出張ビジネスパーソンの役に立つ例は他にもある。たとえば、高級レンタカーでの活用。レンタカーを借りるとき、通常はウェブ上の静止画像や、当日に実際に見て車種を選ぶ。VRを使えば、レンタカー会社が所有する全車種を「物理的に」試乗できる。車内のスペースはどうか。乗り心地は? 空港のビジネスラウンジでVRゴーグルを装着するだけで、仮想店舗でどんな車も選び放題だ。

イギリスの自動車会社の雄、ジャガー・ランドローバーは自動車のデザインと販売にVRを活用している。見込み客に新車をVRで体験させ、内装のデザインをいくつかの選択肢から選ばせているのだ。同社は、VRについて「信じられないほど販売促進に効果を上げている」と高く評価している。

出張は、自動車に続く新しいテクノロジー活用の場となるかもしれない。

【参考記事】バーチャル・ポルノがリアルな市場に:2025年の推計値は10億ドル

© 情報工場





※当記事は「Dialogue Q1 2017」からの転載記事です





情報工場
2005年創業。厳選した書籍のハイライトを3000字にまとめて配信する書籍ダイジェストサービス「SERENDIP(セレンディップ)」を提供。国内の書籍だけではなく、エグゼクティブ向け教育機関で世界一と評されるDuke Corporate Educationが発行するビジネス誌『Dialogue Review』や、まだ日本で出版されていない欧米・アジアなどの海外で話題の書籍もいち早く日本語のダイジェストにして配信。上場企業の経営層・管理職を中心に約6万人のビジネスパーソンが利用中。 http://www.joho-kojo.com/top



トニー・ドノホー(エクスペディア社CTO) ※編集・企画:情報工場


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