1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

アメリカ流「餃子の作り方」に物申す⁉

ニューズウィーク日本版 / 2017年2月26日 17時11分

中国系とみられる人たちからの批判的なコメントが多いなか、なかには「これは彼女流のポーク・ダンプリングの作り方だ。これが正真正銘の中華ダンプリングとは言っていない。怒るほどのことではない」といったコメントも。

確かに、ネット上にこれだけ「我流」レシピが氾濫しているのを見ると、全ての人が「正統なレシピ」を求めているとは限らないし、そもそもアレンジしたらフェイクなのか、という疑問もある。「味の好みは人それぞれだ。彼女は彼女のレシピを使っただけで、それを美味しいと思うのであればいいじゃないか」というコメントも腑に落ちた。料理レシピに限っては、「フェイク」という概念は当てはまらないということなのか。

日中「餃子」戦争の勃発に備えて

ニューヨークに来たばかりの頃はおよそ「和食」とは呼びたくない代物を出す「ジャパニーズレストラン」に目くじらを立てていたこともあったが、そうした和食を美味しいと慣れ親しんだ人たちが、いつか「本場の和食を食べたい」と日本を目指してくれればいいのかもしれない。

【参考記事】インチキ和食屋に感謝せよ

最近もイタリア系アメリカ人から「ニューヨークはピザが有名だが、あんなものはピザではない」と聞いて笑ったのだが、一方でイタリアには「本場のピザ」があるという言い方はできたとしても、これは「本物」のピザ、こちらは「偽物」という線引きは難しいだろう。

それを言ってしまうと、日本で食べるピザやニューヨークのデリでサンドイッチのように売られているスシなどはすべて偽物になってしまう。もっと言えば、本場の味を追求できるかどうかは場所に限らず、店であれ家庭であれ、作り手の腕次第だ。

アメリカ人の間で餃子ブームが起きたとき、彼らが「本場」として目指すのは中国なのか日本なのか。今はアメリカ流の餃子に物申すよりも、餃子戦争が勃発したときに備えて日本の餃子の魅力を伝えるほうに専念したほうがいいのかもしれない。

先日、ニューヨークで大人気の日本人シェフ・萩原好司さん(居酒屋「六ツ木」料理長で、専門は中華料理)に絶品餃子の作り方を伝授してもらったので、次のページで紹介します。餃子好きの皆さん、外国人に美味しい餃子をたらふく振舞って、「本場は日本だ」と言い張りましょう。



餃子を焼く萩原好司シェフ Photo: Kenji Takigami

萩原好司さん流「焼き餃子」の作り方

材料(約60個分)
〇キャベツ 大 1/4個
〇ニラ 1束
〇豚挽き肉 450g(1ポンド)
〇生姜 1かけ
〇春雨 1/2パック
〇白胡椒 大さじ 1/4
〇塩 小さじ 1/4
〇オイスターソース 大さじ1
〇ごま油 大さじ 1と1/4
〇餃子の皮 60枚

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください