欧州議会、仏極右ルペンの免責特権を停止
ニューズウィーク日本版 / 2017年3月3日 17時47分
<ISISの殺戮画像をツイッターに投稿した件で、ルペンの免責特権解除が確定し、フランス当局による起訴も可能になった。フランス大統領選までに動きはあるのか>
欧州議会は2日の本会議で、フランス大統領選に立候補している極右政党「国民戦線」(FN)党首で同議会議員のマリーヌ・ルペンの免責特権の解除を可決した。
ルペンは大統領選の有力候補だが、これでフランス当局の捜査から逃れられなくなった。ルペンは2015年にISIS(自称イスラム国)の殺戮写真をツイッタ―に投稿した件で起訴されていた。フランスの法律では「残虐画像の流布」に、最大3年の禁錮と75000ユーロの罰金が科せられる。
ルペンが投稿したのは、ISISの人質になったアメリカ人ジャーナリストのジェームス・フォーリーらが殺害される場面の無修正画像3枚と「This is Daesh(これがISISだ)」というメッセージ。フランスのジャーナリスト・ジャン=ジャック・ブルダンがFNをISISになぞらえたのに対する反論だった。
フォーリーの両親は当時、「深く気持ちをかき乱された」と英ガーディアン紙に語り、「政治的な利益のために息子の写真を利用した」とルペンを非難した。遺族からの抗議を受け、ルペンは投稿翌日に写真を削除した。
フランス大統領選が実施される4~5月まで起訴などの動きはないと見られる。世論調査によると支持率ではルペンがリードしているが、決選投票での敗退が予想されている。
【参考記事】フランス大統領選、決選投票はマクロンがルペンに勝利か?
欧州議会議員は「言論の自由」保護という観点から免責特権が認められているが、政府の要請があれば解除できる。捜査当局は、2015年12月に捜査を開始していたが法的措置を取れずにいた。
コナー・ギャフィー
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1「慰安婦」強制連行説は「日韓離間工作の道具」 韓国で像撤去を求める朱玉順氏が批判
産経ニュース / 2024年7月20日 20時26分
-
2キリスト教「福音派」トランプ氏を熱狂的に支持するワケとは?
日テレNEWS NNN / 2024年7月20日 21時25分
-
3ロ侵攻、化学兵器使用と相互非難 国際機関「深刻な懸念」
共同通信 / 2024年7月20日 15時20分
-
4トランプ氏“暗殺未遂事件”で蔓延する“陰謀論”と“フェイク” 右派も左派も拡散の異常事態 深まる分断 米大統領選の行方は【報道特集】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月20日 21時30分
-
5トランプ氏殺害予告の男逮捕=SNSに投稿―米フロリダ州
時事通信 / 2024年7月21日 5時49分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)