ロシアの反政府デモにたまらず参加した子供たち
ニューズウィーク日本版 / 2017年3月30日 16時0分
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だがペスコフ発言の背景には、反政府デモに大勢の若者、特に十代の若者が参加したことに対するロシア政府の戸惑いが見え隠れしている。モスクワの集会では小学校5年の子供までが演説で自分の思いを訴えた。
指導者がプーチンでもナバルニーでも機能する法制度が必要だ、と訴える小学5年生のグレブ・トクマコフ
親や祖父母の世代と違って、この世代はソ連崩壊もその後の混乱も知らない。インターネット時代に育った彼らは、国営テレビのプロパガンダとも無縁で、ウラジーミル・プーチン大統領がロシアを救ったという「神話」を信じていない。
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ロシア政府はこの世代にどう対処すべきか分かっていないようだ。2011年に選挙の不正に抗議して大規模なデモが起きた時と同様、今回もデモは西側の陰謀であり、参加者は西側にカネで雇われた連中だと決めつけて、世論の怒りを封じ込めようとしている。
11年には、デモは当時のヒラリー・クリントン米国務長官の仕業だと決めつけたが、今回は平和的なデモに対する弾圧を非難した米国務省を無視しただけだった。
ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、欧米でもデモに対して警察は「警棒や催涙ガスなどあらゆる手段」で鎮圧すると発言。かつてプーチンが「友好勲章」を授与したレックス・ティラーソン米国務長官を直接非難することは避けた。
From Foreign Policy Magazine
エミリー・タムキン
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