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「マーガリンじゃなくバターを使え」ダンキンドーナツを訴えた男

ニューズウィーク日本版 / 2017年4月7日 17時35分

「バター」と表示してマーガリンを使ったら、「食品偽装」なのか。

ポラニックが訴訟を起こした真意は不明だが(代理人は「多くの理由で彼はバターを好んだ」と語った)、客の中にマーガリンを好まない人がいたとしても不思議ではない。

2015年には米食品医薬品局(FDA)が、一部のマーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸は心臓疾患のリスクを高めるとして、トランス脂肪酸の原因となる油の使用を禁止すると発表した。逆に、動物性の食物をとらないベジタリアンは、バターではなくマーガリンと表示されているほうが有難いだろう。



大豆で出来た「ソイミルク」は「フェイク」食品?

「バターvs.マーガリン」に限らず、アメリカでは食品の正統性について至るところで論争が起きている。例えばミルク。現在は大豆で出来た「ソイミルク」やアーモンドで出来た「アーモンドミルク」といった商品を見かけることは珍しくないが、ミルク(牛乳)とは本来、「牛の乳」のこと。 AP通信によれば、今年に入って乳製品業界はFDAに対し、商品名の規制を強化するよう求め始めた。

乳製品業界からすれば、こうした「フェイク」商品は「ソイ・ミルク(soy milk)」ではなく「ソイミルク(soymilk)」と1つの単語にすることを抜け道にしている。

一方で植物性の代用品を作る側は、自分たちは「より安い代用品」を作って儲けようとしているのではない、と考える。動物由来の食物をとらない人たちは、乳製品の代用品がそれと分かるように売られていることを求めているからだ。

フェイク・バターか、フェイク・ミルクか。それが意図的な「偽装」かどうかに関わらず、今回訴えを起こしたポラニックでなくとも、客は自分たちが何を口にしているのかを知りたいと思うのは当然だ。

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ニューズウィーク日本版ウェブ編集部 


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