1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

「新卒求む」が違法に!? アメリカの採用活動に新たな規制か

ニューズウィーク日本版 / 2017年4月24日 18時22分

今回の訴訟で注目されるのは、採用者の「若者びいき」に待ったをかけられるのかどうか、だ。

アメリカには日本のような「新卒一括採用」というシステムはなく、基本は通年採用だ。ポジションが空いたときに募集する仕組みだが、雇用機会均等委員会は、採用基準に「大学生」や「新卒者」「若者」などと書くことはADEAに違反するとの立場を示してきた。

とはいえアメリカでも、新卒者をターゲットにした採用活動はおなじみの光景だ。特にテクノロジー業界は1980年~1990年代に生まれた「ミレニアル世代」をターゲットにする傾向にあり、フェイスブックも2013年には弁護士枠の採用基準に「(ロースクール)07年卒か08年卒が望ましい」と掲げていたことをカリフォルニア州当局に問題視された。

【参考記事】未婚男性の「不幸」感が突出して高い日本社会



訴訟の結果、フェイスブックは「何年卒」とは書かないことで合意したが、近年は採用基準に「デジタル・ネイティブ」(コンピューターやデジタル技術に慣れ親しんで育った人)という言葉を掲げる企業も出現している。これに対しても、「(中高年への)年齢差別」ではないかと問題視する声が挙がっている。

今回の訴訟は、中高年者にとって吉と出るのか凶と出るのか。その結果が「若者vs中高年者」という悲しい争いの引き金を引かないことを願うばかりだ。

【参考記事】あの男が広めた流行語「PC」って何のこと?

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部 


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください