トランプのロシア疑惑隠し?FBI長官の解任で揺らぐ捜査の独立
ニューズウィーク日本版 / 2017年5月10日 18時24分
衆人環視の中で
コミー解任の知らせにワシントンは驚いた。ホワイトハウスは、議会幹部にも決定の理由を知らせる気がないようだった。
上院民主党の重鎮、ディック・ダービン上院議員は、トランプとロシアの関係についてのFBIの捜査を妨害しようとするいかなる試みも「重大な憲法違反」の可能性があるとし、独立の委員会か調査官を任命するよう求めた(共和党の賛同者は少なかった)
だが、コミーの解任劇で、トランプ陣営とロシアの関与疑惑はいっそう強まるばかりだろう。
FBI職員の士気にも影響しそうだ。「頬にびんたを、腹にパンチを食らったような気分だ」と、元職員は言った。
FBI長官その人も、最後の瞬間に不意打ちを食らった。コミーはロサンゼルスでFBIの求人イベントで演説していた。その時、テレビでコミー解任のニュースが流れたというのだ。
これがトランプ=ロシア疑惑の真相解明にとって、暗いサインにならなければいいが。
(翻訳:ガリレオ)
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イリアス・グロール
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