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プーチンが軍拡宣言、ヨーロッパだけでなく極東アジアでもアメリカに対抗

ニューズウィーク日本版 / 2017年6月5日 18時43分

サンクトペテルブルクでの記者会見でプーチンは、日本が返還を求めているクリル諸島(北方領土を含む千島列島)における最近のロシア軍増強の動きは、アメリカのミサイル防衛に対抗するものだと言った。ロシア政府は長年、アメリカが世界に展開するミサイル防衛網は、潜在的にロシアの核戦力を無効にしかねない脅威だと言ってきた。ロシアが千島列島に軍事資産を送ると決めたのは、アメリカがまたロシア国境近くにミサイル防衛を食い止めるためだ、とプーチンは言う。



以下は、プーチンが記者たちに語った言葉だ。「ロシア極東、とりわけクリル諸島での軍備増強に関して言えば、ロシアが始めたことではない(アメリカだ)。ヨーロッパも同じだ。NATOの軍事拠点はかつてないほど我々の国境に近づき、部隊は増強されている。他に選択肢はない。ただ見ているわけにはいかない。我々は正しいことをしている」 

米軍機関紙スターズ・アンド・ストライプスによると、ロシア軍は北方領土に2個師団を送る予定のほか、ミサイル防衛システムを搭載した2種類の艦船は既に派遣済みだ。

アメリカも、極東の同盟国である日本と韓国に軍事基地をもっている。アメリカがアジアとヨーロッパにこれほど高度な防衛力を持つことは到底正当化できないと、プーチンは言う。国際社会やメディアがアメリカの世界的な軍備拡大を無視し、ロシアばかり非難するのはおかしい、と。

プーチンは言う。「状況は悪化している。アメリカは軍拡競争を新たな次元へと押し上げようとしている。ならば我々は対抗措置を考える。ミサイル防衛システムも改善しなければならない。まさに軍拡競争の新ラウンドだ」

トム・オコーナー


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