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大丈夫かトランプ 大統領の精神状態を疑う声が噴出 

ニューズウィーク日本版 / 2017年6月7日 18時50分

<テロ攻撃への対応に奔走するロンドン市長に的外れな攻撃を繰り返したトランプ。メディアはもちろん、共和党保守派からも疑いの声が......>

ドナルド・トランプ米大統領の「精神状態」について5日、有名な保守系コラムニストが疑問を投げかけた。月曜の朝にCNNの情報番組「New Day」にゲスト出演したワシントン・ポスト紙コラムニストのジェニファー・ルービンは、共和党内部でトランプは「不安定で信頼できない」という声が上がっていることを明かした。トランプの大統領としての適正に疑問が膨らんでいるのだ。

米政治専門メディア「ザ・ヒル」によれば、ルービンは次のように言った。「トランプの精神状態には深刻な懸念がある。アメリカの大統領がこれほど不安定で頼りにならないというのは大問題だ。どれほどの被害をもたらすかわからない」

さらにルービンはロンドンのサディク・カーン市長を批判したトランプのツイッタ―投稿を引き合いに出し、「問題は、的外れな批判で、テロリストに襲われたばかりで緊張状態にある市の市長を攻撃するという最悪の妨害をやってのけたのが、我々の大統領だということだ」と指摘した。

【参考記事】人種差別は薬で治る精神疾患??

テロ直後に妨害ツイート

ロンドン中心部で3日に発生したテロ事件の翌朝、カーンが警備体制の強化を巡り「心配する理由はない」と演説したことについて、トランプは警備についての文脈は飛ばして「ロンドン市長はテロを『心配する理由はない』なんて言っている!」と批判した。

At least 7 dead and 48 wounded in terror attack and Mayor of London says there is "no reason to be alarmed!"— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2017年6月4日


(テロ翌日にロンドン市長を批判したトランプの投稿)


これを受けカーンのスタッフは、「トランプに応えるよりも大事なこと」があると言った。それは、過去3カ月で3度のテロ攻撃を受けたロンドン市民に平静を保ってもらうことだ。それにもかかわらずトランプは「ロンドン市長のサディク・カーンは、『心配する必要はない』と発言した後で、病的な言い逃れをした。メディアはそれを売り込むのに必死だ!」と追撃した。

【参考記事】ロンドン市長批判で、トランプの訪英反対運動が再燃



「学習能力」は、ない

トランプは昨年の選挙戦の最中から、共和党の右派やメディアから厳しい言葉を浴びせられている。女性誌バニティ・フェアによると、ジョー ・スカーボロー(元共和党下院議員、MSNBC『モーニング・ジョー』司会者)は先月、トランプをこう評している。「残念ながら彼は学習しない。落ち目の男だ」と。

ウォーターゲート事件をすっぱ抜いたことで知られるジャーナリスト、カール・バーンスタインは5月、他のジャーナリストらとともに、トランプの精神状態と判断力に懐疑的な複数の共和党議員と話をしたと語っている。

バーンスタインはCNNに対し「多くの共和党議員が大統領の精神状態を疑うと言っている。私を含め複数の記者が、そういう意見を聞いている」と語った。

【参考記事】「トランプ大統領はウソつき。」



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