米政権幹部に襲いかかる、トランプの執拗な怒りの病
ニューズウィーク日本版 / 2017年6月8日 19時11分
【参考記事】パリ協定離脱に喝采するトランプの「真の支持基盤」は誰か
NBCの『サタデー・ナイト・ライブ』で、女優のメリッサ・マッカーシーに物まねをされ、今や全米の笑い者になっているホワイトハウスのショーン・スパイサー報道官も、トランプの不興を買っている。彼を報道官に起用したことを「日々後悔し」、ラインス・プリーバス首席報道官が推したからだと、プリーバスを責め立てているという。
トランプは、娘婿のジャレッド・クシュナーら政権内の穏健派と対立を続けるスティーブ・バノン首席戦略官にも業を煮やしており、インタビューで「彼は私のために働いている人間だ」「戦略を立てるのは私だ」などと、バノンの重要性を貶めるような発言をしている。
トランプのこうした言動について専門家らは、報道された情報だけでは診断がつかないと断りつつ、自己愛が強く、自分の思いどおりにならないと、すぐ不機嫌になる傾向があると指摘している。ロシア疑惑の捜査が進展するにつれ、怒りの発作はますますエスカレートするだろう。
【参考記事】大丈夫かトランプ 大統領の精神状態を疑う声が噴出
ホワイトハウスで「おまえはクビだ!」を連発すれば、政権の混乱はもはや収拾がつかなくなる。
クリス・リオッタ
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