EU離脱交渉、弱腰イギリスの不安な将来
ニューズウィーク日本版 / 2017年6月21日 17時20分
そのせいもあり、離脱交渉の初日はイギリスの一方的な屈服に終わったというのが、欧州政治専門家の見方だ。
交渉の順序でEU側の意向に従ったのは、イギリスの立場の弱さを示すものかとの質問に、デービスはこう反論した。「(交渉は)始まりではなく終わりが肝心だ」。デービスは以前は、この交渉順序の問題を「交渉の最大の争点にする」という決意を示していたのだが。
これに対し、EU側の見解は明快だ。「欧州連合を去る決断を下したのはイギリスであり、EUが去るわけではない。欧州連合、単一市場、そして関税同盟を去るのはイギリスであり、その逆ではない」と、バルニエ担当官は言った。
イギリスに対するEUのこうした姿勢は意外なものではない。イギリスが2016年にブレグジットを決めて以来、EUは一貫して、EU離脱の際には付随する加盟国特権もすべて消失するとの見解をはっきりと示してきた。問題は、そのときイギリスがどんな姿になるのか、だ。
【参考記事】保守党敗北 よりいっそう不透明化するイギリス政治
(翻訳:ガリレオ)
From Foreign Policy Magazine
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デービッド・フランシス
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