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ルワンダ大虐殺の記憶が政権交代を阻む

ニューズウィーク日本版 / 2017年8月7日 11時10分

【参考記事】「米国を再び強く安全に」ボコ・ハラム拉致少女、トランプに訴え

ツチの見方は違う。「国の舵取りを運任せにはできない」と言う教師のエティエンヌ・ウウィネザは、夫と5人の子供のうちの2人を虐殺された。「カガメはこの国に貢献できる。国民を分断し、再び虐殺を引き起こしかねない新しい人物を、大統領に選ぶわけにはいかない」

主な対立候補は民主緑の党のフランク・ハビネザ党首と、無所属で出馬したディアーヌ・ルウィガラ。ツチの富豪の娘で女性の権利擁護を訴える活動家のルウィガラは、11の政党のうち9党が候補を立てずカガメ支持に回った理由を、恐怖のせいだと説明する。「現政権を恐れて、みんな口をつぐんでいる」と、ルウィガラは言った。

公然とカガメを批判する彼女が立候補を取りやめなかったことが、ルワンダのささやかな希望かもしれない。


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[2017.8. 8号掲載]
トニー・オンユーロ


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