「ゴースト」「ドイツの椅子」......ISISが好んだ7種の拷問
ニューズウィーク日本版 / 2017年8月16日 19時0分
【参考記事】北朝鮮の女子大生が拷問に耐えきれず選んだ道とは...
■バイター(噛むもの) 女性にしばしば使われた拷問法。大きなハサミか顎の形をした金属製の道具がよく使われた。ISISはそれで女性の胸を噛むようにして激痛を与えた。この拷問を実施したのは、ヒスバに所属する女たちだ。63歳のある女性は、シリア北部ラッカでヒスバの捕虜になった時の拷問と苦痛について詳細を語った。
「私は泣き叫び、許してくれと懇願したが、ISISの女は黙れと言った。その女は私の胸を見て、片方の胸はどうしたのかと尋ねた。私は癌で切除したと言った。すると女はもう片方も同じようにしてやると言った」と女性は語った。「女にバイターを知っているかと尋ねられ、私は泣くしかなかった」
生き延びても自爆テロ
■心理的拷問 ISISは肉体の拷問だけでなく、心理的拷問も使った。最も残虐なものの1つは、斬首された近しい人の頭部を見せるやり方だ。1人の証言者は、ある女性の小さな独房に男性の頭部が置かれていたのを見た。女性が勇気を振り絞ってその顔を見ると、彼女の兄弟だった。
「その顔を見た途端、彼女はわめき出した。とてつもなく大きな声で長い間泣きわめいた。泣き叫びながら自分の顔を平手で打ち続けた」と、証言者は言う。
拷問を生き残った人質には釈放という選択肢が与えられたが、引き換えにISISに金を払うかISISのために働いて払うという条件付きだった。どちらも不可能な場合は「自爆テロをさせようとした」という。
報告書は、72人の元収容者や逃亡兵らとの面談、過去18カ月間で収集した現地情報をもとに作成された。
(翻訳:河原里香)
ジャック・ムーア
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