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「英語でなくていいんだ!」やさしい日本語でやさしいおもてなし

ニューズウィーク日本版 / 2017年8月23日 15時0分

同じ方法は「シンプル英語」「シンプルフランス語」として、イギリスやフランスなど移民の多い社会で多文化共生の実現のために活用されている。「やさしい日本語」は外国人のために開発されたように捉えられがちだが、日本人の内気志向の改善やコミュニケーション能力の向上など、多くの効果を社会にもたらす可能性を秘めている。

外国人なら一度や二度は経験があると思うが、日本人は相手が外国人だと認識すると英語で話しかけてくる。私自身、日本に住んで22年が経つ今も、日本語で話しかけているのに英語で返されることが頻繁にある。これからの日本で大事になるのは、外国人に日本語で話すことではないか。日本と世界のつながりの輪を広げる「やさしい日本語」の神通力に期待する。


【執筆者】アルモーメン・アブドーラ

エジプト・カイロ生まれ。東海大学・国際教育センター准教授。日本研究家。2001年、学習院大学文学部日本語日本文学科卒業。同大学大学院人文科学研究科で、日本語とアラビア語の対照言語学を研究、日本語日本文学博士号を取得。02~03年に「NHK アラビア語ラジオ講座」にアシスタント講師として、03~08年に「NHKテレビでアラビア語」に講師としてレギュラー出演していた。現在はNHK・BS放送アルジャジーラニュースの放送通訳のほか、天皇・皇后両陛下やアラブ諸国首脳、パレスチナ自治政府アッバス議長などの通訳を務める。元サウジアラビア王国大使館文化部スーパーバイザー。近著に「地図が読めないアラブ人、道を聞けない日本人」 (小学館)、「日本語とアラビア語の慣用的表現の対照研究: 比喩的思考と意味理解を中心に」(国書刊行会」などがある。


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アルモーメン・アブドーラ(東海大学・国際教育センター准教授)


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