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バルセロナ自動車テロを回避する方法はあった

ニューズウィーク日本版 / 2017年9月2日 11時10分



このような感化型ジハーディストの脅威は、いくつかの対策によってかなり減らせそうだ。

まず、危険な集団についての地域社会の情報に注目すること。多くの場合、地域を巡回する警官は誰がカリスマなのか、若者をジハーディストに変える恐れがあるのかを突き止めることができる。また、感化型ジハーディストになる前兆として、急に「敬虔」になった個人を特定することもできる。

【参考記事】ISISが生んだ新時代の伝播型テロ

第2に、伝統的な権威や慣習がグローバル化によって崩壊しつつある今、基礎的な教育(特に女子教育)、経済改革、法律の厳格な適用に力を入れること。貧困と腐敗が必ずしもテロリストを育てるわけではないが、社会の混乱を緩和し、あらゆる人間を受け入れる社会のつながりを強化することは、罪なき人々を殺害する「感化型」テロリストになる若者を徐々に、だが確実に減らすはずだ。

そして最後に、テロリストの追跡はひっそりと進め、必要な場合は人知れず殺害すべきだ。神を否定する社会や顔の見えない権力と戦うある種の「英雄」にしてはならない。

現在の多様化したメディアの関心をテロの恐怖からそらし続けるのは容易ではない。だが、テロリストが世間の注目を浴びれば浴びるほど、テロ攻撃は起きやすくなる。


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[2017.9. 5号掲載]
グレン・カール(本誌コラムニスト、元CIA諜報員)


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