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英国議会のテロ、密かに行われた訓練の直後に事件が発生していた

ニューズウィーク日本版 / 2017年9月4日 16時45分

3月22日、テムズ川にかかるウェストミンスター橋で車を暴走させ人をなぎ倒した犯人は、その後刃物を持ってウェストミンスター宮殿に向かった。このテロ攻撃で警備中の警察官を含め5人が犠牲となり、49人が負傷した。



議会のセキュリティ見直しは実施済み

この事件を受けてウェストミンスター宮殿のセキュリティの見直しが行われ、前述のサンデー・テレグラフや英紙インディペンデントによると、「テムズ川から議会にボートで近づけないようバリアの設置」、「テムズ川からの入り口に武装した警備員を配置」、「高さ1メートル足らずの境界フェンスは乗り越えられるため危険」、「ホログラムを掲載した新しい入館証1万5000枚以上を再発行」などが7月、指摘・提案された。

国会議事堂のセキュリティに関する一連の報道を受け、英国議会は、報道官の発言として公式ウェブサイトに次のような声明を発表している。

「議会にとって、議員や職員、訪問者の身の安全の確保が最優先事項です。議事堂のセキュリティについて具体的に述べることはできませんが、警察や警備機関などと密に協力し、議会が直面する安全上のリスクに対応できる、効果的な安全対策とするよう取り組んでいます。また、安全対策の見直しは常に行っています」

3月にウェストミンスター橋で起こったテロ事件の他にも、英国では今年、複数のテロが発生している。5月には、マンチェスターで行われたアリアナ・グランデのコンサート会場で自爆テロが発生、23人が死亡した。6月にはロンドン橋でバンと刃物によるテロ攻撃が発生し8人が犠牲になった。また8月25日には、刀を持った男が車でバッキンガム宮殿外に乗り付け、テロ未遂で逮捕されている。


松丸さとみ


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