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セレーナ・ゴメスに腎臓をあげた親友に考えられる健康リスク

ニューズウィーク日本版 / 2017年9月19日 19時36分


(左からフランシア・ライサとセレーナ・ゴメス)


12万人が「腎臓待ち」

どんな手術にもリスクは付き物だが、健康な腎臓の需要は高まっている。全米腎臓財団によると、腎臓移植を待つウェイティングリストに名を連ねる患者は10万人を超える。現在実施されている移植の多くは、死亡したドナーから提供を受けたもので、同組織によれば、2014年のドナーのうち死亡者が7761人、生体(生存している人)は5538人だった。

今回のゴメスのケースは生体ドナーからの移植に当たるが、ジョンズ・ホプキンズ大学医学部の専門家は、生体ドナーのその後の健康に影響が出る可能性を指摘している。

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例えば、ドナーは腎臓を提供した後に血圧が上昇し、高血圧のリスクが高まることを示唆する研究結果がある。さらに1%未満だが、ドナーが将来的に透析を必要とするようになる可能性もあるという。

このほかにも、Newsweekのジェシカ・ファーガ―記者(ヘルス担当)は、腎臓の機能低下による尿中のタンパク質の増加、ヘルニアのリスクについても警鐘を鳴らす。

透析や腎臓移植の専門誌「Nephrology Dialysis Transplantation」に掲載されたある研究は、161の腎臓移植の症例を調査。41人のドナーに何らかの合併症が確認され、このうち35人は軽度の健康被害だった一方、6人は重症で、脾臓の摘出、肝臓出血による再手術、ヘルニア、すい臓の感染症、腎不全など、重大な症状を抱えていたという。

ただし、高リスクなドナーであっても長期的な合併症は観察されず、論文執筆者は、腎臓切除は「安全である」と結論付けている。

今のところライサの体は大丈夫だろう。珍しい病気に感染したり大病を患ったりしない限り、ライサは健康な腎機能をキープし、これまで通り華々しい活躍を続けられるはずだ。

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ニューズウィーク日本版ウェブ編集部


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