「トランプは我々を犬扱いした」プエルトリコの怒りと証拠動画
ニューズウィーク日本版 / 2017年10月5日 14時4分
Puerto Rico won't recover from Maria unless the US stops treating it like a colony | via @qzhttps://t.co/Z5RLeCI1vG— SafetyPin-Daily (@SafetyPinDaily) 2017年10月4日
(「トランプがプエルトリコを植民地のように扱う限り、ハリケーン・マリアの被害から立ち直れない」)
トランプ政権は支援は順調に進捗していると強調、連邦政府の災害対応能力を示せた点で「非常に良いニュースだ」と自画自賛している。だがプエルトリコ最大の都市で、自治政府所在地サンフアンのカルメン・ユリン・クルス市長は先週、たまりかねたようにこう訴えた。「良いニュースなんかじゃない。人々は死にかけている。生きるか死ぬかの瀬戸際だ。食糧も水もなく、事態はどんどん悪化している」
これに対しトランプは、クルス市長は民主党にそそのかされて、自分の悪口を言い始めたとツイート。女性市長は「指導力不足」で、災害に対応できないと批判した。
トランプは現地滞在中、1000人以上の死者が出た05年のハリケーン「カトリーナ」に比べれば、死者16人の「マリア」は「本物の大惨事」とは言えないと述べた(その日のうちに地元当局は死者数を16人から34人に訂正)。
「問題は支援活動中に救えるはずの命がどれだけ失われたかだ。島の大半が今なお電力も水もない状況で、対策は非常にうまく行っているなどとよく言えたものだ」オバマ政権で外国災害支援を率いたジェレミー・コニンディクはツイッターでそう批判した。
飲料水が手に入るのは島民の45%だけ。プエルトリコのリカルド・ロセジョ知事は10月末までには島民の25%が電気を利用できるようにしたいと語る。経済損失は推定900億ドル。米連邦緊急事態管理庁(FEMA)によると、現在1万人の連邦政府職員がプエルトリコに派遣されている。
視察後ワシントンに戻る大統領専用機で記者団に対し、「素晴らしい訪問」だったと得意顔で話した。「(島民は)われわれの支援にとても感謝していた。寄せられたのは、ありがとうの言葉だけだ」
グレアム・ランクツリー
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