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新しい中国を担う「意識高い系」中国人のカルチャーとは何か?

ニューズウィーク日本版 / 2017年10月26日 16時29分

ミレニアル世代の中でもさまざまな人々がいるわけですが、最大の特徴は海外への意識の高さではないでしょうか。海外の情報をよく知っている、海外の文化を楽しんでいる、実際に海外で活躍する人が多い、国内にいる人でも「自分も」と海外を意識して活動する、海外の文化を取り入れた上で独自の中国らしさを志向する......こうした点が印象的です。

「80後」など年代別の世代論はあくまで中国国内の変化をイメージしています。グローバルな視点で捉えたかったため、ミレニアル世代という米国発の概念を採用しました。

改革開放以来、中国社会は激変し、むき出しの競争と大転換の時代が到来しました。ミレニアル世代は「生まれたときから競争の中に置かれ、自分から手を挙げていかなければ芽が出ない自立世代」であり、「伝統と現代の狭間で迷う世代」と捉えています。

エレクトロニック・ミュージシャンのシャオ・イエンペンとニューメディア・アーティストのワン・モン、2人が生み出す音と映像のシャワーは圧巻



北京の演劇大学出身のスン・シャオシン、中国社会やミレニアル世代にフォーカスをした作品で注目を集めている Photo: KillaiB

――改革開放政策によって、世界に開かれた初めての世代ということですね。海外の影響を強く受けているとのことですが、その中に日本も含まれていますか。

もちろんです。例えば無印良品は非常に高い評価を受けています。単純に売れているというよりも、シンプルかつ控えめなデザインや環境への配慮などのコンセプト、思想に対する共感があると思います。

また、ミレニアル世代は日本の映画やアニメを見て育った世代でもあります。作品中で描かれていたライフスタイルも影響を与えていると感じます。

――「フェスティバル/トーキョー」が紹介する中国ミレニアル世代の舞台、音楽、写真などのカルチャーは、私たちに何を伝えてくれるのでしょうか。

中国のミレニアル世代は、自分のライフスタイルをつくれる世代でもあります。単に海外のライフスタイルを真似するのではなく、その中から自分に合ったものを選択する世代です。

また、そこから進んで、自分独自のライフスタイルをつくり始める人たちも出ています。このイベントから分かるのは、そのようなミレニアル世代のライフスタイルに対する意識と変化です。また、彼らの日本に対する興味の方向性が見えてくるのではないかと思います。

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