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アマゾン配送センターでは週55時間勤務も救急車搬送も当たり前  

ニューズウィーク日本版 / 2017年11月27日 18時0分

チルベリーのセンターは労働安全衛生法をクリアした職場だが、合法だからと言ってスタッフにとって良い環境であるとは限らない。スタッフとして5週間勤務したセルビーはその状況を「労働者たちはまるでロボットに仕えるしもべ」だったと振り返る。

おまけにスタッフたちはトイレに行くために約540メートルも歩かねばならない。



身体が悲鳴を上げ始めた

セルビーは潜入取材前、倉庫内の仕事で日ごろの運動不足が解消できるかもしれないと、冗談交じりの期待を抱くくらいは気持ちに余裕があった。

しかし、働き始めるとセルビーの期待を大きく上回る労働が科せられた。仕事中は常に大量の汗を流し、血圧と安静時の心拍数はストレスのため上がったと語る。

もちろんアマゾンの出荷する荷物は人力でカバーし切れない量だから、産業用ロボットが活躍している。「人間のスタッフが家畜のように集められ、ロボットに仕えるために存在しているかのようだった」

アマゾンの従業員が待遇改善を求めたストライキは何年も続いてきた。特にドイツでは2013年、アマゾンの賃金が業界の実質的な最低賃金に達していないとして痛烈に批判された。
In #Solidarity with the workers of #Amazon in #Leipzig , #Europe and worldwide! #MakeAmazonPay #DiEM25 #BlackFriday #blockblackfriday pic.twitter.com/ktl9DUwryi— DiEM25 DSC Leipzig (@DiEM25_Leipzig) 2017年11月24日

(ブラックフライデーに合わせて行われたデモ)


それから4年がたつも状況は改善していないようだ。今年は、感謝祭と大型セールイベントのブラックフライデーに合わせてイタリアの主要物流拠点とドイツの6つの倉庫でストライキが実行された。イタリアの労働組合によると、アマゾンとの間で賞与を巡る交渉が決裂したという。

来月はいよいよクリスマス。疲れ果てたエセックスのスタッフは普段より多い、1時間当たり200品の出荷が待ち構えている。


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ニューズウィーク日本版ウェブ編集部


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