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算数が得意な富裕層の子どもと、家庭科が得意な低所得世帯の子ども

ニューズウィーク日本版 / 2017年12月13日 16時45分

観察される格差は教科によって異なる。新学習指導要領では「個に応じた指導」が推奨されているが、とりわけ算数は習熟の程度がまばらで、その違いが家庭環境と強く関連している。この教科では、補充的な指導に重点を置くべきだろう。

子どもの教育達成の要因として家庭環境を取り上げることはタブー視されてきたが、最近は考え方が変わり、家庭の所得をキーに据えた調査もされるようになってきた。2013年度に続き、今年度の『全国学力・学習状況調査』でも、家庭環境の調査が含まれている。

家庭環境による学力格差、それによる貧困の世代連鎖を防ぐには、冒頭で述べたような実践(通塾費の補助や無料学習塾など)も大事だが、まずは「所得階層」をタブー視する教育界の風潮を変えなければならない。

<資料:国立青少年教育振興機構「青少年の体験活動等に関する実態調査」(2014年度)>

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舞田敏彦(教育社会学者)


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