習近平、「南京事件」国家哀悼日に出席――演説なしに関する解釈
ニューズウィーク日本版 / 2017年12月14日 15時30分
このように習近平の対日強硬策は変わっていない。むしろ慰安婦問題や南京問題で日本を心理的に追い込み、中国にひれ伏せさせて、習近平政権が唱える「一帯一路」構想に加入させようと、戦略を練っていると考えるべきだ。日本は、根拠のない、甘い期待の報道は控えるべきではないだろうか。習近平が虎視眈々と狙っている戦略が見えなくなってしまうことを危惧する。
(なお、菅官房長官は3日の記者会見で、中国側の意図について聞かれ「コメントを控えたい」と答えている。実に賢明な回答であった)
追記:2015年ですが、中央からは全国人民代表大会常務委員会副委員長の李建国(政治局委員)が出席していました。小さくしか扱われていなかったため見落としました。大変失礼いたしました。修正してお詫びします。ただ、80周年記念といえども、このレベルが連続した後に国家主席が演説するのは習近平の格下げになり、前政治局常務委員あたりが演説するのが妥当と思われます。
[執筆者]遠藤 誉
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会科学研究所客員研究員・教授などを歴任。著書に『習近平vs.トランプ 世界を制するのは誰か』(飛鳥新社)『毛沢東 日本軍と共謀した男』(中文版も)『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』など多数。
※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。
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遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)
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