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「トランプはイランに戦争を吹っかけている」── イラン反政府デモを煽るトランプをマクロンが非難

ニューズウィーク日本版 / 2018年1月5日 16時10分

イランに対抗する上でイスラエルは、サウジアラビアの協力も求めている。保守的なスンニ派のサウジアラビアは、公式にはイスラエルを国家として認めていない。しかし共に中東地域でのアメリカの同盟国である両国が、慎重に関係改善を進めているという報道が出始めている。



4日の発言でマクロンは、アメリカ、イスラエル、サウジアラビアの行動は、ひそかに「悪の枢軸」を再現させるものだ、とも語った。「悪の枢軸」は、ジョージ・W・ブッシュ元米大統領が2002年にイランとイラク、シリアを指して呼んだ言葉。

トランプは先月発表した政権初の安全保障戦略で「アメリカ・ファースト(米国第一主義)」を打ち出し、核兵器の開発を続ける北朝鮮とイランを「ならず者国家」として名指ししている。

米国務省は4日付けの声明で、「デモ隊に暴力をふるい、検閲を行い、イラン国民から盗みを働いた責任者が大勢いる」とイラン当局を批判した。一方、イランのモンタゼリー検事総長は、CIA(米中央情報局)がイスラエル、サウジアラビアと共にデモを組織した、と国営放送に対して語った。CIAはコメントを拒否している。

イランでは、反政府デモに対抗する政府支持のデモが全国で行われている他、イスラム革命防衛隊が治安維持のために動員され、政府は反政府デモの終結を宣言している。しかし事態は収束したどころか、始まったばかりだろう。



トム・オコナー


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