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犬のうんちを街灯の燃料に 10うんちで2時間点灯

ニューズウィーク日本版 / 2018年1月10日 18時30分

<イギリスの観光地に立つ街灯が、ペットのフン問題を解決!?>

イギリス・ウスターシャー州に位置する景勝地マルバ―ンヒルズに、画期的な明かりがともされた。燃料は、犬のフン。マルバ―ンヒルズに通じるメインストリート沿いに住む発明家のブライアン・ハーパー(66)は、放置されるペットのフンに悩まされてきたと言う。

観光地として知られるマルバ―ンヒルズだが、朝の早い時間には犬の散歩やジョギングを楽しむ地元の人で賑わう。しかし、無責任な飼い主の「置き土産」のせいで、マルバ―ンヒルズの美しさも半減してしまった。ハーパーはフンを置いたままにする飼い主を「理解不能だと思った」と振り返る。


ハイキング客に人気のマルバ―ンヒルズ ChrisAt-iStock.

そんなとき、同様に犬のフン問題を抱えていたアメリカ・ボストンの取り組みを知った。ボストンでは、専用の装置に犬のフンを集め微生物によって分解して街灯の燃料として使っており、「犬のフンに価値を見い出す方法じゃなければダメだ」というハーパーの考えに合っていた。犬の散歩をする人が通りすぎるのを眺めながら、解決策を思索していたハーパーは早速行動に移した。

10うんちで2時間照らす

ハーパーは早速、自宅の前に同じ仕組みの街灯を設置した。専用の回収ボックスにフンを入れると、2日以上の時間をかけてメタンガス60%、二酸化炭素40%のバイオガスに変換され、街灯の燃料として使われる。

肝心の燃費は、フン10回分で2時間。燃費が良いか悪いかは判断しづらいが、景観を損ねる原因となっていた厄介者を処理するだけでなく、街灯の燃料として再利用し、人々の生活の役に立っていることは確かだ。

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ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

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