オプラが次期大統領候補になってはいけない理由
ニューズウィーク日本版 / 2018年1月18日 18時0分
しかし腐敗をなくすために素人を大統領に選ぶのは、戦艦で反乱を起こし、船長と一緒に船の舵まで海に放り出すようなものだ。政府を効率よく機能させるのに必要な経験と知識は、他の職業では得られない。
大企業のトップのスキルは国の運営に生かせるという主張がある。だが企業と政府では、その在り方も仕事の内容も全く違う。企業は商品を金に換える。政府は法を執行し、私有財産を保護し、個人の安全を守り、外敵から防衛するなど無数の仕事をこなす。何かを何かに換えることは考えない。
政府の根源的な役割は、株主に配当を出すことではなく、社会のルールを徹底させることだ。政府は熟練者を必要とするどんな職業よりも複雑なシステムを駆使し、ルールを絶えず更新しつつ執行している。
政治経験の全くないセレブやビジネスマンを大統領候補にまつり上げるのは、愚かであり危険なことだ。
<本誌2018年1月23日号[最新号]掲載>
【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きをウイークデーの朝にお届けします。ご登録(無料)はこちらから=>>
ヘイデン・フライ
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
ハーバード、コロンビア、MIT…超名門大学の「ガザ侵攻抗議デモ」がトランプ支持者から冷笑されている背景
プレジデントオンライン / 2024年5月21日 6時15分
-
「テイラー・スウィフトのような『希望のアイコン』は次々と出現する」国際政治学の大家が喝破する“アメリカの楽観要因”
文春オンライン / 2024年5月16日 9時0分
-
米大統領選まで半年…勝敗のカギを握る“第3の男”ロバート・ケネディ・ジュニア氏の行方
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月9日 9時26分
-
エクアドルはなぜウィーン条約違反の暴挙に出たのか メキシコ大使館突入事件の背景
Japan In-depth / 2024年5月2日 11時0分
-
米大統領選でトランプは復活するのか…イェール大名誉教授が教えるアメリカ人の本音とは
プレジデントオンライン / 2024年5月2日 9時15分
ランキング
-
1アイルランドなど欧州3国、パレスチナを国家承認 ハマスは歓迎
AFPBB News / 2024年5月22日 19時30分
-
2パレスチナを国家承認へ 欧州3国、イスラエル反発
共同通信 / 2024年5月22日 22時19分
-
3ロシア国防省、バルト海の領海線見直し案削除 周辺国の懸念表明後
ロイター / 2024年5月23日 0時6分
-
4ウクライナ軍、ロシアのミサイル艦「ツィクロン」撃破…全てのミサイル艦破壊と主張
読売新聞 / 2024年5月22日 22時32分
-
5イラン大統領ヘリ墜落、同行の首席補佐官「濃霧となったのは事故の2〜3時間後」
読売新聞 / 2024年5月22日 20時43分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください