飽食ニッポンにも飢餓は存在する
ニューズウィーク日本版 / 2018年2月22日 15時0分
左下の若年・低学歴層に困難が凝縮されていることが見て取れる。高齢化・高学歴化が進んだ現代日本の飢餓経験の分布図だ。
日本は豊かな社会だが、大多数から外れた不利な層の状況が見えにくい。冒頭の「おにぎり食べたい事件」をレアケースと取ってはならないだろう。その予備軍は決して少なくない。生活保護費が大幅削減される見通しだが、このような悲劇が再現される懸念が出てくる。
目を凝らして見ると、飽食の国・ニッポンでも飢餓は存在する。その一方で、まだ食べられる食品が年間621万トンも捨てられている(2014年度、環境省推計)。1人の国民が毎日、茶碗1杯分の食べ物を捨てていることになる。こうしたロスを減らす対策も求められている。
<資料:『第6回・世界価値観調査』(2010~14年)>
【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きをウイークデーの朝にお届けします。ご登録(無料)はこちらから=>>
舞田敏彦(教育社会学者)
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
奇跡の成長に取り残された、韓国「貧困高齢者」の苦悩
ニューズウィーク日本版 / 2024年5月14日 15時30分
-
原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少子化の本当の理由【アニメで解説】
ニューズウィーク日本版 / 2024年5月13日 15時15分
-
日本と韓国では女性や若手の校長が特異的に少ない
ニューズウィーク日本版 / 2024年5月2日 14時45分
-
人口減が止まらない 秋田県は日本の近未来
J-CASTトレンド / 2024年4月28日 12時0分
-
パワーカップル世帯の動向…2023年で40万世帯、10年で2倍へ増加、子育て世帯が6割
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月28日 7時0分
ランキング
-
1イラン大統領、事故で死亡=不時着ヘリ発見
時事通信 / 2024年5月20日 13時39分
-
2アングル:「働いた証ない」、労働者の権利求めるメキシコのセックスワーカー
ロイター / 2024年5月20日 8時52分
-
3インドネシア 小型機が市街地に墜落 搭乗の3人死亡
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年5月20日 1時13分
-
4台湾総統に頼清徳氏就任、直接選挙で選ばれた5人目の総統に…副総統に米国の信頼厚い蕭美琴氏
読売新聞 / 2024年5月20日 10時42分
-
5台湾の頼総統、中国に軍事威嚇の停止呼びかけ 「世界平和への挑戦」
産経ニュース / 2024年5月20日 13時35分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください